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インフルエンザ

インフルエンザの薬について

2009-2010シーズンの新型インフルエンザについては、軽症例も含め早期から抗インフルエンザ薬を投与した日本の死亡例が他国に類を見ないほど低かったことが世界的に評価されています。
その影響もあってか2010年2月にWHOはパンデミックH1N1に加え季節性インフルエンザに対する抗インフルエンザ薬の使用法ガイドラインにおいて、
「軽症例への投薬不要」の一文を削除し、「ハイリスク患者や重症化の予兆がみられる患者に対しては速やかに抗インフルエンザ薬を投与すべき」と改訂されました。
2009年日本感染症学会は可能な限り早期からすべての新型インフルエンザ感染症患者に対して抗インフルエンザ薬を投与すべきとするガイドラインを発表しました。軽症例に対するインフルエンザ薬の全例投与にはまだ議論はありますが、症状の重い方には早めのインフルエンザ薬の投与がすすめられています。

2010年10月現在、インフルエンザ治療薬は、4種類になりました。(A型に効果のあるアマンタジンを除く)。
ここにあげたインフルエンザ治療薬はすべてはノイラミニダーゼ阻害薬です。
「ノイラミニダーゼ」とは、インフルエンザウイルスの突起にある物質のことで、のどの粘膜などに感染した細胞からインフルエンザウイルスが外に出るときに、感染細胞の膜を破る働きをします。
多くのインフルエンザ治療薬は、このノイラミニダーゼの働きを阻害し、インフルエンザウイルスが細胞の外に出ていかないよう、次々と他の細胞に感染してウイルスが増殖しないように作用するのです。
そのため、ウイルスが増殖する前である、発熱等の症状が出てから48時間以内に投与する必要があります。

タミフル
成人はカプセル、小児は粉薬(体重により量が変わります)。1日2回、5日間内服する飲み薬です。
成人の5日分の薬価(薬剤のみの費用)は3,091円。

リレンザ
成人、小児ともに、1日2回 10mg(5mgを2回)、5日間吸入して使う薬。呼吸器に入って効果を示す薬で、吸入薬が使える年齢である5歳以上が適応になります。
口の中に残ったものは、消化液で分解されてしまうので効果はありません。5日分の薬価は3,374円。

ラピアクタ
成人は、1回300mg(小児は体重で変わります)を、医療機関でインフルエンザと診断を受けた際に、約15分間かけて点滴していきます。
1回だけの点滴による投与なので、飲み忘れを防ぐことができます。点滴用パック1回分の薬価は、5,634円。

イナビル
成人及び10歳以上の小児は40mg(20mgを2本)、10歳未満の小児は20mg(20mgを1本)を1回、吸入して使います。
最初の1回だけ吸入すればいいので、こちらも飲み忘れを防ぐことができます。薬価は、成人の40mgで、4,161円。

年齢による抗インフルエンザ薬選択の目安(当院の方針)
0歳~1歳未満:原則として抗インフルエンザ薬は使用しませんが、1歳に近いお子様は投薬する場合がございます。
1歳~5歳未満:年齢的に吸入手技困難なので吸入薬のリレンザとイナビルよりタミフルを第一選択と考えます。
5歳~10歳未満:吸入薬のリレンザまたはタミフルの使用を考慮します。
10歳~20歳未満:リレンザ、またはイナビルの使用を考慮します。タミフルは厚生労働省からの連絡に従い原則として使用しません。
20歳以上:タミフルカプセル、リレンザ吸入薬、イナビル吸入薬の使用を考慮します。

投稿日:2011年1月23日

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