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皮膚科

ステロイド塗り薬の強さ・種類について

ステロイド外用薬は炎症抑制効果を持ち、その強さにより、5段階に分けられます。
弱い方から、
1。ロコイド・アルメタ・キンダベート・リドメックス
2。リンデロンVG・プロパデルム・フルコート・メサデルム・エクラー
3。アンテべート・マイザー・トプシム・フルメタ
4。デルモベート・ジフラール

薬としての強さは以上の通りなのですが、臨床的に同じランク内でも同じ強さの割には臨床効果は異なります。
私の今までの臨床経験から言うと、個人的には
1。ロコイド、リドメックス(どちらかと言うと2の強さに近いような気がします。)
2。リンデロン・エクラー・メサデルム(メサデルムクリームはヒルドイドソフトと混ぜても薬の透過性が下がらないため混ぜて使ってもよいといわれています。)
3。マイザー・アンテベート・ネリゾナユニバーサル(クリームはヒルソフと混ぜても透過性が下がらず混ぜやすい薬です。)
4。デルモベート(クリームは少しネットリとしますが、使いやすく効果もあり使いやすいです。)

といった薬が効果が高くよく処方します。

1のロコイドなどは大人の顔や首、陰部・外陰部に外用します。子供の顔や体に一時的に外用します。
2のリンデロンなどの強さのものは体の平面的な赤みや痒みに外用します。炎症により少し盛り上がってきた、
いわゆる慢性化した”苔せん化した皮膚”には次の3の強さの薬を塗らないと効かないことが多いです。
3のアンテベートなどの薬は大人の少し長引いた体の赤み・かゆみや盛り上がりに塗ります。
子供でも虫さされなどで腫れてしまった皮膚には効果的で、うちの子供も夏場には毎日虫さされでお世話になっています。
4のデルモベートはブツっと盛り上がった治りにくい痒疹やケロイドなどに外用します。

形態も軟膏・クリーム・ローション・乳液・テープなど様々あり、臨床経験によって処方する形態もえらびます.
たとえばジクジクした病変を乾かしたい時はクリーム、苔せん化した治りにくい乾いた皮膚には軟膏、手の亀裂部や痒疹などには
テープ(ドレ二ゾンテープやトクダームなど)、というように使い分けが必要です。
また、ステロイドは免疫抑制剤のプロトピック軟膏と違って広い範囲に外用すると正常な皮膚からも吸収されてしまうため、
塗る範囲と頻度、日にち、塗る量をその症状に併せて指導するようにしています。
漫然と使い続けたり予防的に正常な皮膚にぬることは避け、
皮膚の状態がよい時にこそ診察して塗り薬のランクを下げていくことが必要です。
そのためには皮膚科医が丁寧に説明し患者さんとの信頼関係を築くことが必要だと日々実感します。

投稿日:2011年1月21日


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