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じんま疹 | 五反田 皮膚科 内科 小児科 サザンガーデンクリニック

蕁麻疹(じんましん)の治療について

1ヶ月以上にわたり毎日のように膨疹が繰り返し出る状態を慢性じんましんと言いますが、実際には特定のアレルゲンやきっかけもなく自然に出現してくるものを“特発性じんましん”といいます。
皮膚の肥満細胞から出るヒスタミンなどの活性物質により、知覚神経が刺激されて痒みが、血管に作用されると紅斑が生じます。ですから治療として抗ヒスタミン薬が有効なのですが、慢性の“特発性じんましん”の患者さんに抗ヒスタミン薬を飲んでもらった場合、約80%の患者さんには充分な効果がみられますが、20%の患者さんにはどの抗ヒスタミン剤を使っても充分に抑制できないのが現状といわれています。その20%の患者さんも、薬を使い続けていって症状が軽くなってくれば抗ヒスタミン薬が効いてくることがあるのですが、このような方はおそらくヒスタミンを抑えるだけでは不十分でありヒスタミン以外にも重要な因子があるのではないかといわれています。その因子とは、今のところIgE受容体(レセプター)に対する自己抗体(このタイプを自己免疫性蕁麻疹といいます)や、神経ペプチドであるブラジキニン、キニン、サブスタンスPや凝固系因子であるトロンビンなどと言われています。

一般的に慢性の特発性蕁麻疹が出る誘因として

  • 疲労
  • ストレス
  • 風邪などの感染(誘因というより悪化させる因子として)や外傷・抜歯など
  • 胃の炎症(ピロリ菌感染を含む)
  • また女性の場合は特にホルモン周期(月経前など)や自律神経の波

などが挙げられ、これらが重なりある一定の閾値を越えたときに出ることが大半です。

慢性特発性じんましんの患者さんの最近のデータによると、治療を継続した方の約60%が平均2年後には治癒に至って治療が必要でない状態にまで落ち着くことがわかりました。きちんと治療を続けると2年で6割の方は軽快するということです。

抗ヒスタミン薬の効果が不十分な場合

  • まず他の2~3種類違う薬へ変更してみる
    (抗アレルギー・ヒスタミン薬の中でも分子構造が異なるグループのものへ変更したほうが効果的です)
  • 倍量内服してみる(同じ薬を一回に2倍量内服してみる)
  • 補助的に違う薬を併用してみる(胃薬や抗生剤・降圧剤など)

また、抗ヒスタミン薬(エバステル)を3ヶ月予防的に継続して飲んだ場合と、1ヶ月・2ヶ月だけ予防的に飲んだ場合とを比べたデータでは3ヶ月内服継続したほうが痒みや紅斑の再発率がかなり少なくなることから、連続して3ヶ月飲んだ方が病勢を抑えてその後の経過がよくなりやすいと思われます。
ですから3ヶ月は連続して内服し、その後は徐々に減らしていきながら対症的に薬を調節していくことによって60%の方が平均2年間で日常生活にほぼ支障がない状態へ軽快していくことができるのです。
早くに受診して治療を行った場合の方が治癒率は高いので、早い時期に治療を始めるのが望ましいですが、それでも経過としてすぐ薬をやめられるかというとそうではなく、ひどい症状の時期は比較的早めに過ぎていきその後徐々に良くなっていく、という説明が適当ではないかと思います。

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